2026/1/13
中野区議会 防災対策調査特別委員会 行政視察@岐阜県大垣市
令和8年1月13日
説明理事者:大垣市危機管理部の職員(管理課長、防災減災技術監、防災減災技術担当者)
1.視察目的 防災DXについて
2. 大垣市の防災DXの全体像
➀ 取り組みのきっかけ
o 令和3年度以降、3つの防災DXに取り組んでいる。きっかけは、新型コロナウイルスの蔓延により、避難所受付での密集や防災訓練の開催困難といった課題が生じたことだった。
② 公民連携プラットフォーム「アーバン・イノベーション大垣」
o デジタル技術で課題を解決するため、全国の企業から提案を募集し、実証実験を経て事業化を進める公民連携の取り組み。
o NPO法人「コミュニティリンク」が運営する「アーバン・イノベーション・ジャパン」というプラットフォームを活用し、スタートアップ企業と自治体をマッチング。
o 企業は無償で開発し、大垣市での成功事例を他自治体へ展開することで収益を得る仕組み。これにより、市は全国的な周知効果や専門家の助言を得られた。
3. 防災DXの具体的な導入事例
① 避難所受付支援システム(Gcomホールディングス(株)と連携)
課題: 受付の行列解消と避難所の混雑状況のリアルタイム共有。
実証実験と効果: QRコード、OCR(免許証・マイナンバーカード)、口頭の3つの受付方法を比較。従来の避脱者カード(122秒)に対し、QRコード受付は24秒と最大80%の時間短縮を実現。参加者満足度は82%だった。
運用: 令和4年4月から本格運用を開始。マイナンバーカードによる受付も可能。データは避難所単位で管理され、本部の端末で各避難所の人数をリアルタイムで確認できるため、電話での確認作業が不要になった。
デモンストレーション: 会議参加者が、タブレット端末を使用しマイナンバーカードや手入力で避難所の受付を体験。マイナンバーカードからは券面情報のみを読み取り、それ以上の個人情報は取得しないことを確認。
② スマホで防災訓練((株)スピードと連携)
課題: 若い世代の参加率が低い防災訓練のデジタル化。
内容: いつでも防災知識を学べるアプリを開発し、親子向けイベントで体験会を実施。
結果: コロナ禍収束後にリアルな防災訓練が再開したため、アプリのダウンロード数が伸びず、令和5年度をもって事業を終了。
③ 防災備蓄管理システム(ベル・データ(株)と連携)
課題: 191箇所の備蓄倉庫の管理効率化と、地域の備蓄状況の把握。
内容: Excelによる手動管理から、備蓄状況を「見える化」するシステムへ移行。担当者の引き継ぎが容易になり、消費期限通知機能により廃棄ロスも削減。
運用: 現在、市の備蓄管理で全面運用中。自治会管理の備蓄品も一元管理できるが、「仕事が増える」との理由で自治会への導入は進んでいない。
④ 3D洪水ハザードマップ
課題: 従来の紙媒体では浸水の深さがイメージしにくい。
内容: 国交省の補助事業(費用:昨年度約1300万円、今年度約2200万円)を活用し、3D都市モデルを基盤としたハザードマップを構築。浸水シミュレーション動画などを作成し、災害リスクを可視化。
今後の活用: 完成後は、地域の防災訓練やイベントで周知啓発を行う。また、職員向けの研修会も実施予定。
説明を受けた後に、全員で避難所受付支援システムを体験、また太平洋工業社製の「いつでも使える防災マット【MATOMAT】を実際に敷き詰めて横になるなどの体験を実施。
委員会視察でこのような体験型の視察は初めてでとても新鮮であると共に大垣市の防災に対する取り組みの本気度や良い取り組みに対しての啓発の発信力を強く感じたところである。中野区の防災担当者も同席していたので、熱量が伝わっていると良いのだが。



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