2026/5/23
先日、宇土市の知人と話していたときのことです。
人口の話になって、その人がこう言いました。
「宇土市も人口は減ってるよ。うちだって楽じゃない。でも、上天草は減り方が早すぎるよね」
私は、その時点で少し身構えました。
地方はどこも人口減少で苦しい。
そういう話になるだろうと思ったからです。
すると、その人は続けました。
「宇土市は、この10年で1000人くらい減ってる。もちろん、それも大きいよ。でも、上天草は1年で500人以上減ってるって聞いたよ。あまりにも減り方が違うよね」
そして最後に、こう言われました。
「上天草市は、もう選ばれていないまちなんじゃないですか」
正直、悔しかったです。
腹も立ちました。
でも同時に、私は言い返せませんでした。
「そんなことはない」と感情で返す前に、
本当に数字はどうなっているのか、
そこを見なければいけないと思ったからです。
実際に数字を見てみると、宇土市の平成27年国勢調査人口は37,026人、2026年4月30日時点の市の公表人口は35,751人です。
この10年余りで1,275人減っています。宇土市も、決して楽ではありません。
一方、上天草市は2025年3月31日時点で23,478人、2026年3月31日時点で22,618人です。
この1年で860人減っています。
宇土市が10年余りで1,275人減なのに対して、上天草市は1年で860人減。
この違いは、かなり重いと思います。
さらに、上天草市の人口ビジョンでは、2015年10月1日時点の人口は27,016人とされ、2040年には17,188人まで減る推計が示されています。
いま見えている減少は、突然起きたものではなく、長い流れの中で進んできた現実です。
私はこの数字を見て、どうしても思いました。
この10年、上天草市は何をしてきたのか。
人口減少対策は、今日始めて明日結果が出るものではありません。
今から本気で手を打っても、実を結ぶのは10年後かもしれない。
だからこそ、本来はもっと早く、もっと真剣に向き合わなければならなかったはずです。

上天草は、そんなに魅力のないまちでしょうか。
私は、そうは思いません。
外から来た人はよく、
「上天草はいいところですね」
と言ってくれます。
海がある。
景色がいい。
食べ物もうまい。
人もあたたかい。
観光で来れば、たしかにそう感じてもらえるまちだと思います。
でも、数字は別の現実を示しています。
それは、厳しい言い方をすれば、
「観光にはいい。でも、住む場所としては十分に選ばれていない」
ということではないでしょうか。
このまま何も変わらなければ、上天草はこれからも選ばれない。
観光には来てもらえる。
でも、住む場所としては選ばれない。
若い人は出ていく。
子どもは減る。
地域を支える人が減る。
学校も、商いも、交通も、医療も、地域のつながりも、だんだん弱っていく。
あのとき宇土市の知人に言われた言葉は、きつかった。
でも、数字を見れば見るほど、私は思います。
悔しいけれど、
いまの上天草は、そう言われても仕方がないところまで来ているのではないかと。
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ナニカワ マサヒコ/54歳/男
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