2026/7/26
交響曲第4番(2026年7月22日)でも書きましたが、ショスタコーヴィチは、恐怖におびえていました。オペラ『ムツェンスク郡のマクベス夫人』がソ連共産党機関紙プラウダから徹底的に批判され、この交響曲もそのような運命に合うのではないかと。
旧ソ連の権力者は、芸術が人々に与える影響を重視していました。音楽のみならず、演劇、文学、絵画、彫刻などの作品を監視し、しばしば批判的論調を加えました。
スターリンの大テロルが始まると、国際的な名声を博していた劇作家のメイエルホリドなど多数の芸術家が逮捕・処刑されました。
音楽の分野では、批判の矛先は、オペラや歌曲のみならず、交響曲などの器楽音楽にも向けられました。
国際的に交響曲作曲家として名声を博していたショスタコーヴィチも例外ではなく、だから彼は恐怖に戦いていたのです。
いったい誰がそのような役割を担ったのか。
共産党の中で芸術を監視し、評論し、必要があれば攻撃する役割を担う人々が存在していました。彼らの権力は絶大で、しばしば「音楽官僚」と呼ばれます。
彼らのやり口は、いくつかあるように指摘されます。
一つは、首都=中央権力の立場からの統制的態度です。地域の特性は認められず、許容されません。
二つ目は、「社会主義リアリズム」の強要で、ここからの逸脱は認められません。それが一体何なのか明確にされないまま、逸脱への批判がなされます。
3番目に、異なる立場への非寛容、そして、恣意的な攻撃です。事実を捻じ曲げ、特定の部分を意図的に取り上げ、執拗に攻撃します。
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