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国会質疑・愛着と誇りの持てる都市再生について

2026/5/25

今回の法案説明では、「地域の稼ぐ力」や「令和の都市(まち)リノベーション」といった具体的施策が大きく打ち出されていました。しかし条文を見ると、新たに基本理念の規定が設けられ、その中には、都市機能の集約や防災機能の確保と並んで、「都市の脱炭素化の推進等による環境への負荷の低減」という文言も盛り込まれていました。ところが、概要資料やポンチ絵では、この基本理念の追加についてほとんど触れられていません。基本理念は、本法を貫く一丁目一番地であり、都市再生をどう進めるのかという国の基本姿勢こそ、国会で丁寧に議論すべきだと考えます。

我が党は、過度な脱炭素政策には反対です。仮に日本が2050年カーボンニュートラルを達成しても、地球全体の気温抑制効果は0.006度程度にとどまるとの指摘がある一方で、電気代の高騰や再エネ賦課金による国民負担、さらにはメガソーラーによる環境破壊など、現実の課題も顕在化しています。脱炭素が自治体の選択肢を狭めることなく、防災や地域経済とのバランスをどのように確保していくのかを伺いました。

政府からは、「脱炭素は都市再生を進める上での配慮事項の一つであり、自治体の事業選択に過度な制約をかけるものではない」との答弁がありました。しかし、条文に盛り込まれる以上、現場では当然意識されることになります。いま世界でも脱炭素政策の進め方を見直す動きが出ています。我が国でも議論を深めるべき時期に来ているのではないでしょうか。十分な議論がないまま、多くの法律に少しずつ「脱炭素」の文言が埋め込まれ、将来見直そうとしても容易に戻せなくなることを私は懸念しています。「脱炭素に資するか」という物差しだけが独り歩きし、地域に本当に必要なまちづくりの足かせとならないよう、運用面でも十分な配慮を求めました。

また、今回の改正案では、「地域の稼ぐ力の強化」が大きな柱として掲げられています。オフィスやインキュベーション施設などをまちなかに誘導することで、地域に仕事を生み、新しい事業を育て、所得向上につなげるとの説明がありました。しかし重要なのは、その成果をどう検証するかです。これまでもまちなか整備には多くの公費が投じられてきましたが、実際にはシャッター街や空き家、空き地が目立つ地域も少なくありません。何をもって成果とするのか、働く場所が増えたのか、雇用が生まれたのか、地域に付加価値が残ったのか…そうした視点で評価していく必要があると指摘しました。

私の地元神奈川でも、小田原などでは空き家や空き店舗を活用し、民間や地元事業者が主体となってまちなか再生に取り組む動きがあります。今回の改正が、こうした地域に根差した民間の挑戦を後押しするものとなることを期待しています。

一方で、拠点整備にはリスクも伴います。建物を作っても、仕事や雇用が生まれなければ、地域に残るのは維持費だけです。施設が行き詰まれば、最終的には自治体や住民の負担につながりかねません。制度は異なりますが、かつて青森駅前で開業した「アウガ」は、中心市街地活性化の象徴として期待されながら、集客や収益が想定どおり伸びず、最終的に市が施設を取得し、公費負担に至った事例として知られています。人口減少が進む中、「箱物を作れば人が集まる」という発想では、これからのまちづくりは成り立ちません。地域の実情に合った規模で、本当に必要とされ、実際に使われる場所をつくることが重要であり、国として自治体の計画づくりをしっかり支援すべきだと求めました。

さらに、今回の制度では、協定制度やエリアマネジメント活動など、民間と連携したまちづくりの仕組みも盛り込まれています。民間の力を活用すること自体を否定するものではありません。しかし、大手事業者や再開発コンサル、行政側の意向だけで計画が進み、住民や地元事業者の声が置き去りにされては、本当の意味で地域のためのまちづくりとは言えません。政府は、「住民参加を一律に義務付けるものではないが、地域ニーズを丁寧に把握することが重要」と答弁しましたが、「地元の声を聞いた」という形式だけで終わらせず、計画の初期段階から住民や地元事業者が実際に意見を出し、それが計画に反映される仕組みを示すべきだと求めました。

最後に、都市再生整備計画における「愛着と誇り」という言葉について質問しました。本法案では、「愛着と誇りを持つことのできる良好な市街地」という表現が新たに盛り込まれています。私は、この言葉は非常に重要だと思います。都市再生とは、単に建物を整備し、民間投資を呼び込むことではありません。住民が住み続けたいと思えるまち、若者が戻りたいと思える地域をつくることこそ、本来の目的ではないでしょうか。

その地域で子どもを育て、商いをし、祭りや伝統行事を守り、年を重ねても暮らし続けられる。若者も、地元に仕事があり、「ここで生きていける」と思える。そうした地域のつながりや暮らしを支えることまで含めて、私は「都市再生」なのだと思います。

「愛着と誇り」という言葉が、単なる理念に終わるのではなく、地域の歴史や文化、暮らしを守り、若者が地元で働き続けたいと思えるまちづくりにつながることを期待したいと思います。

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著者

はじかの ひろき

はじかの ひろき

選挙 第27回参議院議員選挙 2025年 (2025/07/20)
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神奈川選挙区 [当選] 577,085 票

肩書 元警視庁柔道指導者
党派・会派 参政党
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