2026/5/23

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行政視察報告書 |
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健康福祉常任委員会行政視察 |
令和8年5月13日(水) ~ 令和8年5月15日(金) |
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視 察 先 及 び 調査事項 |
北海道札幌市 |
・障がい者福祉の充実について ・高齢者福祉の充実について ・保健・医療・福祉の充実について |
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北海道千歳市 |
・保健・医療・福祉の充実について |
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視察所感 健康福祉常任委員会 行政視察報告書 提出日: 2026年5月21日 提出先: 町田市議会議長 報告者: 健康福祉常任委員会 委員 小沢タケル 第1章 視察の概要 1. 視察の目的 我が国の地方自治体においては、人口減少および超高齢社会の進展に伴い、従来の申請主義に基づく縦割り型の福祉行政から、地域社会全体で住民を包括的かつ能動的に支えるケア体制への転換が急務となっている。本市においても、山崎団地、木曽団地、藤の台団地をはじめとする大規模団地群における高齢化や社会的孤立への対応、フレイル(虚弱)予防対策は喫緊の課題である。また、不登校、ヤングケアラー、児童虐待リスクの増大など、子ども家庭を取り巻く課題も複雑化・深刻化の一途を辿っている。さらに、人と動物の健康、および環境の健全性を一体として捉える「ワンヘルス」の理念に基づいた公衆衛生および動物愛護管理行政の推進も、本市が取り組むべき重要施策に位置づけられている。 本市は「保健所政令市」の指定を受けており、一般市に比して医療・保健・公衆衛生分野における広範な権限と専門組織(町田市保健所)を自前で保有している。この制度的特性を最大限に活かすためには、保健(医療・予防)の知見と、福祉(生活支援・現物給付・措置)の現場を有機的に垂直統合し、限られた行財政資源の中で最大のパフォーマンスを発揮する独自の施策スキームを確立しなければならない。 以上の背景を踏まえ、本視察は、農業と福祉の連携(農福連携)、商業施設を核とした生活導線型地域包括ケア、最先端の環境配慮と市民開放を両立した動物愛護管理、および母子保健と児童福祉を一体化させた切れ目のない子育て伴走支援において、顕著な成果を上げている自治体・施設・団体を訪問した。それぞれの事業スキーム、財政的裏付け、専門職間の連携プロトコルを精緻に調査・分析し、本市の次期予算編成および行財政運営に対する具体的かつ実効性の高い政策提言の基盤とすることを目的とする。 2. 視察期間 2026年5月13日~15日 3. 視察先
第2章 各視察先における調査結果と詳細分析 1. 特定非営利活動法人プロジェクト(楽園プロジェクト) 〜農福連携による就労機会の創出と多様な人材の包摂スキーム〜 (1)組織の概要 当法人は、農業(Agriculture)と福祉(Welfare)を融合させた「農福連携(ノウフク)」を専門的に実践・コーディネートする組織である。人手不足や高齢化に悩む地域の農家と、障がいや生きづらさを抱え就労機会を求める当事者双方のニーズを的確に捉え、持続可能なマッチングと作業受託システムを構築している。その先駆的かつ優れた取り組みが評価され、「2025ノウフク・アワード優秀賞」を受賞したほか、農福連携によって生産された食品であることを証明する「ノウフクJAS」の認証も取得している、全国屈指の先進的事例である。 (2)具体的な取り組み内容と運用の特徴
当法人の最大の特徴は、障がい者就労を単なる「福祉的リハビリ」にとどめず、農家に対する「確かな労働力」として提供している点にある。24時間365日、各種天候や突発的な農作業のニーズにも対応できる機動的な作業受託チームを結成。農家から市場価格に見合った適正な作業対価(外注費)を得ることで、利用者の平均工賃は「月額9.5万円以上」という、全国平均を大きく上回る極めて高い水準を実現している。
北海道の農業における課題である「冬期の仕事不足」を克服するため、積雪期には荒廃農地やビニールハウス、空き倉庫等を活用した「菌床椎茸(しいたけ)栽培」を大規模に展開している。これにより、季節に左右されることなく、年間を通じて安定した作業ボリュームと収益を確保し、利用者の通年雇用と生活安定を支えている。
障がい特性(知的、精神、身体等)に応じた適切なマッチングを行うため、当法人のスタッフが事前に農家の現場へ赴き、実際の作業プロセスを詳細にアセスメントする。利用者のワーキングメモリー(作業記憶)への負荷を最小限に抑えるよう、手順を視覚化(マニュアル化)し、作業工程を極限まで細分化する。このシミュレーションの徹底により、利用者は迷うことなく高い精度で作業を遂行でき、農家側にとっても品質のバラつきがない満足度の高い労働力として評価されるという、双方にメリットのある関係が成立している。
対象は障害福祉サービスの利用者に限定されない。地域の高齢者、ひきこもり経験のある若者、生活困窮者、外国人、子育て中の主婦など、多様な背景を持つ人々が同じフィールドで共に働く環境(ユニバーサルワークプレイス)を創出している。また、収穫した規格外野菜等を活用した無添加加工品を自社開発・製造し、直売所や地域イベントでの直接販売を行うなど、生産から加工・流通・販売までを一貫して手がける「6次産業化」を推進し、付加価値を高めて財政的自立を果たしている。
地域の小中学校から農業体験や職場見学を積極的に受け入れ、若い世代が幼少期から農業の重要性と福祉、多様性(ダイバーシティ)への理解を自然に深めるためのエデュケーション事業も展開している。 (3)本市への示唆 町田市は、多摩地域の中でも市街地と調和した「都市型農業」が盛んである。しかし、本市の農業現場もまた、担い手の高齢化や後継者不足、耕作放棄地の増加といった課題に直面している。 当法人のアプローチは、本市の農業資源を福祉のフィールドとして開放し、障がい者や高齢者、ひきこもり層に「誇りと適切な報酬を伴う働く場」を提供する格好のモデルである。単に作業を委託するだけでなく、農家と福祉事業所の「間」を繋ぐ専門的な「農福連携コーディネーター」の育成や、ふるさと納税等を活用した6次産業化への初期投資支援を市主導で進めることが極めて有効である。 2. ホクノー健康ステーション(札幌市厚別区) 〜商業空間を核とした生活導線型地域包括ケア「もみじ台モデル」の検証〜 (1)施設・団体の概要 本施設は、札幌市厚別区に位置する大規模住宅団地「もみじ台団地」において、地場のスーパーマーケットチェーンである「株式会社ホクノー」が、自社店舗(中央店)の2階スペースを開放して2017年11月に開設した住民の健康増進・コミュニティ拠点である。もみじ台団地は高齢化率が53%を超え、単身高齢者世帯が激増する「限界集落化するニュータウン」の典型であり、移動手段の確保や社会的な孤立、未病段階でのフレイル(虚弱)対策が最重要課題となっていた。経済産業省の「健康寿命延伸産業創出推進事業」の補助金を契機としてスタートし、現在は地域の社会福祉協議会、自治連合会、地域の医療機関、介護事業者等と密接に連携した多層的な地域包括ケアの民間ハブとして機能している。 (2)具体的な取り組み内容と運用の特徴
行政の保健センターや医療機関に自ら赴かない「健康無関心層」を捕捉するため、住民がほぼ毎日牛乳や豆腐を買いに来るスーパーの店舗内に測定拠点を設置。住民は買い物のついでに、無料で高精度な体組成計、血圧計、血管年齢測定器、骨健康度測定器などを利用できる。測定されたデータは専用の「健康みはりシステム」等のタブレットやアプリケーションに入力・サーバー蓄積され、自身の健康状態が経時的に可視化される仕組みとなっている。従来の行政窓口には相談に訪れなかった層への能動的なアプローチを実現している。
継続的な利用を促すため、電子マネー機能を持つ「ホクノーポイントカード」と測定システムを連動させている。ステーションへの毎日の来訪、健康測定の実施、毎日開催される各種健康講座(減塩レシピ、ストレッチ等)への参加に加え、店舗内に設置された室内歩行コースの利用歩数に応じて、スーパーでの買い物に直接利用できる「買い物ポイント」が即時付与される。この「歩いて、測って、得をする」設計が、高齢者の外出頻度を高める強力な動機付け(ナッジ)となっている。
ステーションには保健師や看護師、管理栄養士などの専門職が日中常駐している。住民は「おしゃべり」の延長で体調の不安や服薬について気軽に相談ができる。日々の測定データに異常値(急激な血圧上昇や体重減少等)が確認された場合、常駐スタッフが近隣の協力医療機関(かかりつけ医)への円滑な受診推奨(スクリーニング)を行う連携体制が確立されている。また、管理栄養士が監修した低塩分・高タンパクな食事を提供する「健やか食堂」の併設や、栄養指導も同時に行われている。
ポイントカードのタッチ履歴は、そのまま高齢者の安否確認データとなる。事前に登録された高齢者が「3日以上カードのタッチ(来店・計測)がない」場合、ステーションから地域の地域包括支援センターや民生委員へ連絡が入り、迅速な戸別訪問による状況確認が行われる。行政コストを大幅に抑えた「見守りのセーフティネット」が、商業空間の利便性と融合する形で成立している。 (3)本市への示唆 町田市が誇る山崎団地、木曽団地、藤の台団地などのマンモス団地群は、もみじ台団地と全く同じ人口動態のタイムライン(一斉入居から一斉高齢化へ)を歩んでいる。現在市が実施している「まちだ健幸ポイント」は、スマートフォン操作が前提であることや、インセンティブが日々の生活(買い物)と直結していないことから、真にフレイル予防必要層への普及に課題がある。 本市がなすべきは、これら団地内にあるスーパー(三徳や西友等)や大手ドラッグストア、商店街の空き店舗を市が一部借上げ、あるいは民間事業者のCSV(共通価値の創造)経営と協調し、このホクノーモデルを移植することである。民間ポイントへの原資補助を行うことで、一般財源の持ち出しを最小限に抑えつつ、住民が「毎日歩いて通う」身近な健康拠点を団地内に構築することが可能となる。 3. 札幌市動物愛護管理センター「あいまる さっぽろ」 〜殺処分ゼロの先にある「ワンヘルス(人と動物の共生)」文化の発信プラットフォーム〜 (1)施設・団体の概要 2023年11月、札幌市中央区北22条西15丁目のアクセス至便な市街地に、総工費約15.4億円を投じて移転新築された、札幌市の動物愛護行政の中核施設である。従来の動物管理センターが内包していた「迷子犬・猫の抑留、処分、暗い、近寄りがたい」というネガティブなイメージ(都市の嫌悪施設)を完全に払拭し、「人と動物が幸せに暮らせるまち」の実現を掲げ、市民が日常的に立ち寄り、命の尊厳について学ぶことができる「開かれた市民参加型施設」へのパラダイムシフトを成し遂げた全国屈指の最先端拠点である。 (2)具体的な取り組み内容と運用の特徴
施設は北海道産のカラマツやトドマツの木材をふんだんに使用した、明るく開放的で温かみのあるデザインを採用。動物特有の臭気や騒音を完全にシャットアウトするため、館内には「光触媒セラミックフィルター脱臭装置」などの高度な衛生設備を導入し、周辺住民への環境配慮を徹底している。また、地中熱ヒートポンプ換気システムや屋上太陽光パネルを搭載し、環境負荷を最小限に抑える「ZEB Ready」を達成した次世代型のサステナブル建築である。
従来の狭い檻(ケージ)による一列配置の収容を廃止。猫にはキャットタワー付きの広々とした個室、犬には一般家庭のリビングを再現した「ドッグリビング」を用意し、リラックスした状態の動物たちをガラス越しに自然に見学できる構造にしている。これにより、飼育後の生活イメージを市民がリアルに抱くことができ、マッチング精度の向上と、犬の殺処分ゼロの継続、猫の譲渡率の大幅向上に直接寄与している。
行政のみで愛護を完結させるのではなく、民間ボランティア団体(約15団体)との間に強固な対等パートナーシップを確立している。館内にはボランティアがミーティングや作業、トリミングを行える専用のスペースを無償で提供。行政が第1次スクリーニング(感染症検査、不妊去勢手術、マイクロチップ装着等)を担い、民間ボランティアが「人馴れ訓練や一時預かり(ミルクボランティア)」を担うという、機能的な役割分担のもとで合同譲渡会や適正飼養教育イベントが一体的に開催されている。
公式Webサイトおよび各種SNS(Instagram等)を駆使し、収容動物の性格、健康状態、日常の様子をプロフェッショナルなクオリティの写真・動画とともに毎日更新。譲渡希望者はオンライン上で事前に講習会の予約やマッチングの申し込みができるなど、市民のアクセス利便性を極限まで高めている。
単身高齢者の入院・死亡に伴うペットの「多頭飼育崩壊」や飼育放棄を防ぐため、市内の高齢福祉課や地域包括支援センター(ケアマネジャー)と合同で「ペット付き高齢者支援ガイドライン」を策定。福祉の初期アセスメント時にペットの有無や緊急連絡先(第2飼い主)を登録するシートを共通化し、福祉と愛護が縦割りを越えて連携する仕組みを運用している。 (3)本市への示唆 本市は保健所政令市として動物愛護管理法に基づく権限を一部持っているが、実際の動物の保護収容や処分事務の多くを東京都(東京都動物愛護相談センター多摩支所)に委託・依存しており、市独自の「ワンヘルス」推進や、地域猫活動、市民への直接的な啓発活動を行うための自前のハード拠点を欠いている。 「あいまる さっぽろ」が示す、施設を「教育・コミュニティ・環境配慮のシンボル」へと昇華させるデザイン思想は、本市の長期的な都市構想において大いに参考となる。ハードの新設が直ちに困難である場合も、建設財源として使途特定型の「ふるさと納税(動物愛護基金)」を創設することや、ケアマネジャーと保健所生活衛生課が連携した「高齢者ペット見守りネットワーク」の構築など、ソフト面の施策は今すぐにでも導入すべきである。 4. 千歳市こども家庭センター 〜保健・福祉の完全一体化による「切れ目のない伴走型子育て支援」の実践〜 (1)施設・団体の概要 千歳市が設置した「こども家庭センター」は、2024年の改正児童福祉法の施行に伴い、従来の母子保健部門(子育て世代包括支援センター)と児童福祉部門(子ども家庭総合支援拠点)を完全に垂直統合し、市役所庁舎等においてワンフロア化・一体化した包括的支援組織である。胎児期(妊娠期)から18歳に達するまでのすべてのこどもとその家庭を対象に、「保健(健康づくり・公衆衛生)」と「福祉(生活支援・介入・保護)」の専門職が縦割りを排して連携し、孤立させない切れ目のないセーフティネットを提供している。 (2)具体的な取り組み内容と運用の特徴
当センターでは、すべての妊産婦・家庭を対象に、成長段階に応じた個別支援計画(サポートプラン)をシームレスに更新していく体制を敷いている。
センター内には、保健師、助産師、社会福祉士、児童指導員、心理指導員、および「ちとせ子育てコンシェルジュ」といった多職種が同一フロアに机を並べている。毎日午前中に合同の「クロスアセスメントミーティング」を開催。前日に健診窓口で衣服の汚れや母親の表情の硬さが気になった事例、保育園から欠席連絡が入った事例などを即座に共有し、主観を排した「リスク評価マトリクス」に基づいて、保健師と社会福祉士による「ペア訪問(共同アウトリーチ)」などの即応体制を決定している。
センターに自ら相談に来られない高リスク家庭や特定妊婦に対し、養育支援訪問員や家事育児サポーターを積極的に派遣するアウトリーチ機能を有している。また、一時的に家庭での養育が困難になった場合に、里親や児童養護施設を活用して宿泊を伴う保護を行う「子育て短期支援事業(ショートステイ)」など、多様な地域資源をこども家庭センターが包括的に組み立て、迅速に提供するケアマネジメント体制が整っている。 (3)本市への示唆 町田市においても「子ども家庭センター」の構築を進めているが、実務を担う母子保健部門(健康推進課等)と児童福祉部門(子ども家庭課等)の間には、未だシステム(データベース)の分断や組織上の距離が存在する。 千歳市モデルから学ぶべきは、単に窓口を一つにするだけでなく、「一人の子どものデータを妊娠期から就学後まで一元管理する統合データベースの構築」と、職種の壁を越えた「合同カンファレンスの義務化」である。特に、児童虐待やネグレクト、精神的困窮を抱える特定妊婦などの高リスクケースに対し、管理職(センター長)の裁量で夜間・休日であっても即座に民間シェルターやホテル等へ宿泊・保護の手続きができる「緊急保護即応予算(枠取り予算)」の導入は、本市の子どもを守るセーフティネットの質を劇的に高めるものであり、導入を強く検討すべきである。 第3章 総括的所見:保健所政令市・町田における課題と可能性 今回の視察を通じて調査した4つの先進事例に共通しているのは、行政の前例踏襲主義および申請主義(市民からの相談に受動的に対応する姿勢)を打破し、「市民との心理的・物理的距離を縮めるためのシステム改革」と、「行政だけで抱え込まず、民間企業、NPO、ボランティア等の多様な主体と対等に連携する(官民協働プラットフォームの構築)」を徹底している点である。 これらと本市の現状を照らし合わせたとき、保健所政令市である町田市が取り組むべき構造的課題は、以下の3点に集約される。 1. 福祉と公衆衛生(保健所)の制度的縦割りによる機会損失 本市は保健所を自前で持つため、公衆衛生の専門知識と福祉の現場が地理的には非常に近い場所にある。しかし、業務システムや法解釈の硬直性により、独居高齢者の孤立に付随するペット問題や、特定妊婦の出産前からの児童福祉的介入といった複合的課題に対し、組織間の情報共有や共同アプローチが遅れる構造的要因(縦割りの弊害)が残されている。 2. 健康寿命延伸施策における「健康無関心層」へのアプローチ不足 市の「まちだ健幸ポイント」等は優れた施策であるが、参加手続きのハードルやスマートフォン前提の設計、日常生活との結びつきの弱さから、本当にフレイル予防が必要な、家に閉じこもりがちな高齢者やデジタル弱者へのアプローチが十分ではない。ホクノー健康ステーションのように、「日々の買い物(生活導線)」の中に自然に測定とインセンティブを組み込む行動経済学(ナッジ)の視点が必要である。 3. 子育て・母子支援における「高リスクケースへの即応体制」の強化 児童虐待相談件数の増加やヤングケアラーの深刻化に対し、本市の子ども家庭支援体制も日夜奮闘しているが、母子保健データと児童福祉データの一元化、および一刻を争うDVや虐待疑いケースに対する、夜間・休日を含めた「現場判断での超即応型一時保護・シェルター確保予算」の整備など、危機管理の観点からさらなる進化の余地がある。 第4章 本市に対する具体的政策提言 以上の調査・考察を踏まえ、本市が持続可能で質の高い健康福祉都市として発展するため、以下の4項目を市長および関係部局へ提言する。 提言1:大規模団地における「まちだ型コモディティ包括ケア(団地健幸ステーション)」の創設
提言2:農福連携コーディネーターの育成と「都市型農福連携(ノウフク)」の推進
提言3:子ども家庭センターにおける「統合データベース構築」と「緊急保護即応予算」の創設
提言4:福祉部局と保健所が連携した「高齢者ペット見守り」と「開かれた愛護活動」 の推進
第5章 結び 今回の視察を通じて強く認識させられたのは、先進自治体や先駆的な民間団体においては、法律の文言に受動的に従うだけの「前例踏襲」を完全に排し、徹底して「目の前の市民の命と生活を守るために、いかにシステムを最適化するか」という強い情熱と行財政的なイノベーションが起きているという事実である。 スーパーマーケットで買い物をしながら自然に健康になり、農作業を通じて誰もが社会の戦力として輝き、一つのフロアで妊娠から子育てまでのすべての不安が受け止められ、温かみのある施設で命の尊さを市民全体で共有する。これらの取り組みは、決して一朝一夕に成し遂げられたものではなく、現場の熱意と、それを支える首長や議会の強い政策的意志の結実である。 本委員会および議会としては、今回得られた極めて精緻な行財政ロジックと具体的な政策手法を、単なる視察の記録として終わらせることは決してしない。本報告書に掲げた4つの具体的提言を、今後の定例会における議案審査、委員会質問、一般質問、および会派での政策要望等にダイレクトに投入し、本市が抱える多様な健康福祉課題の解決に資するとともに、保健所政令市という本市の最大の武器をフルに活かし、市民一人ひとりの生活の質(QOL)が向上し、すべての命が大切にされ共生できる「次世代型・健康福祉都市まちだ」の創造に向けて、積極的な施策展開を促していく必要がある。 以上、行政視察の報告とする。
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