2026/6/12
大変多くの反響をいただいている、AIを用いた地方議会・一般質問評価システム「質問スコアラー」。
武雄市議会一般質問2日目(6月11日)の3氏の質問をスコアリングした。
ぜひ皆さまのご意見を伺ってみたい。
樋渡力議員(1期目)総合46点
(テーマ10/追及5/提案9/引出10/熱意12)
【スコアリングの根拠】
小型ごみ袋では、高齢単身世帯の増加と県内他市町の10〜15リットル袋導入を示し、市から「直近5年で要望なし、追加検討なし」から「アンケート等で要望把握後に検討」まで引き出した。給水スポットでは熱中症搬送、火災警報器では設置率・適合率、リチウムイオン電池では回収場所と火災リスクを確認。根拠となる資料は揃っていた。ただ、市が消極答弁をした後、費用、試行箇所、実施時期、判断基準を詰めていない。「認識しました」「ぜひ検討を」で終わる場面が多く、追及が弱い。提案の数は多いが、財源や政策的な優先順位を問わないため、行政側は「検討」で受け流せる。
【次回に向けての寸評】
新人初回として、住民の声、他自治体事例、数字を持ち込む姿勢は評価できる。だが、一般質問は提案発表会ではない。相手が「要望はない」「設置は考えていない」と答弁してきた上で、どう詰めるかがポイントである。ごみ袋であれば製造単価、在庫管理費、販売見込み、アンケート時期。給水スポットなら1台の設置費と維持費。火災警報器なら高齢者世帯への補助対象数と概算額。リチウム電池なら回収拠点追加の費用。どのテーマでも「やるならいくら、財源はどう確保するか」を先に考えたい。さらに、各提案に「小規模での実証実験」という考え方を置くのもよい。全市展開ではなく、1施設、1地区、1期間で問えば、行政も逃げにくい。
上田雄一議員(6期目)総合60点
(テーマ12/追及15/提案9/引出11/熱意13)
【スコアリングの根拠】
奨学金では、返済中の兄の収入まで妹の審査に含める不合理を示し、市長から「今のままでいいとは思っていない」と答弁を取った。問題提起としては分かりやすい。ただし、市長は制度の最終決定権者ではなく、制度を所管する教育委員会に規則改正、基金残高、対象者数、収入基準変更の影響額を更に問うべきだった。文化会館大ホール更新では、検討委員会の役割や来年3月方針決定の流れを確認し、「意味あっとですか(意味あるんですか?)」と本質を指摘した点はベテランの経験値が光った。一方、財政面の詰めが弱い。大ホール更新費、維持管理費、起債償還を出させれば、結論の先延ばしが何の答えにもなっていない現実を数字で示せた。
【次回に向けての指摘】
上田議員は、答弁がぼやけたときに戻す力がある。特に奨学金、大学区費、文化会館のやり取りではその点がはっきりと出ていた。今後は全テーマにおいて財源、権限、工程といった具体的な議論の要点を抑えたい。奨学金なら基金残高、貸付可能人数、保護者収入基準に変えた場合の影響額。文化会館なら大ホール更新費、年維持費、起債償還、他事業への圧迫を問う。ここを詰めれば「大ホール更新は現実的でない」と議事録上で示せる。大学も同じで学校法人旭学園の経営状況を分ん席すれば「まず4年間は見守って」という市長答弁が大学の経営的、財政的に整合性が取れないことを示せた。感覚の追及を、財政の追及に変える段階。
中山稔議員(2期目)総合47点
(テーマ9/追及8/提案7/引出11/熱意12)
【スコアリングの根拠】
山内中央公園プールでは、総事業費、助成金、合併特例債を確認し、水中ウォーキングを提案。市は令和8年度予定なし、次年度以降に高齢者ニーズを聞くと答えたが、聞き取り方法は具体化していなかった。大プール天幕は費用面で追加予定なし、ミストも運用後に検討。道路空洞では地図を求めたが準備なし、県道復旧では今年度発注・完了予定を引き出した。一定の情報は出たが、全体は確認型。財源、利用目標、維持管理費、年度別補修計画まで踏み込まず、質問の印象は強くない。予算の裏づけを問わないため、単なる要望に見える。
【次回に向けての指摘】
中山議員は、地域施設や道路、水道といった生活インフラを主要テーマとしているが、政策を構築力や行政に行動を促す力が弱い。プールであれば健康寿命事業としての対象人数、参加見込み、委託費、維持管理費への上乗せ額を聞くべきだった。道路なら、緊急度別の補修費、年度計画、来年度予算への計上額。競輪収益を聞くなら、その財源をどの生活インフラに回すのかまで接続させたい。水道管更新後の道路復旧も、年度完了で安心せず、同種箇所の総額を聞く。質問を確認型から、財源配分を問うスタイルに変えたい。
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