さとう しゅういち ブログ
ハンガリーの国際刑事裁判所復帰──世界は国際法秩序へ回帰している。日本は沈黙を続けるのか
2026/5/25
ハンガリーの国際刑事裁判所復帰──世界は国際法秩序へ回帰している。日本は沈黙を続けるのか
ハンガリーで政権が交代し、オルバン前首相が進めていたICC(国際刑事裁判所)脱退方針が撤回された。
この決定は、単なる外交政策の修正ではない。
国際社会が再び「法の支配」に立ち返る潮流の象徴である。
オルバン前政権は、反EU・反リベラルを掲げながら、実際には権威主義的統治を強め、国際法秩序からの離脱を進めた。
特に深刻だったのは、ICC脱退である。
ICCから逮捕状が出ているネタニヤフ被疑者と密接な関係を保ち、欧州の対イスラエル批判を妨害し続けた。
国際法を破壊する側に立った政治であった。
新政権は、この危険な路線を断ち切った。
国際刑事裁判所への復帰は、国際社会に対する明確なメッセージである。
「権力者の暴走を許さない」「民間人保護を最優先する」という、文明国家としての最低限の責務を果たす姿勢である。
一方、アジアでは韓国の李在明大統領が、ガザ支援船拿捕事件を受け、
「ネタニヤフ被疑者のICC逮捕状の執行を検討する」
と閣議で述べた。
ICC加盟国として当然の姿勢である。
では、日本はどうか。
日本人が乗る支援船が拘束された際でさえ、政府は明確な抗議も、国際法に基づく立場表明も行わなかった。
高市総理は、韓国大統領に「今度温泉に行こう」と軽い調子で語ったと報じられるが、
外交の現場では日本人が拘束されても沈黙したままである。
国際法を語れない国家は、国際社会で発言力を失う。
そして国民の生命と尊厳を守ることもできない。
左派の一部にも問題がある。
反グローバリズムの情緒が暴走し、国際機関への不信へと転化し、
ついにはオルバンのような権威主義者を“反体制の英雄”と誤認する現象が続出した。
自然志向の女性層を中心に、神谷宗幣や高市早苗を礼賛する変質が起きたのも、
国際法という軸を失った結果である。
世界は今、国際法秩序の側に戻りつつある。
ハンガリーはICCに復帰し、韓国は逮捕状の執行を検討する。
国際社会は、権威主義と暴力に対し、法の力で対抗しようとしている。
日本だけが沈黙していてよいのか。
広島は、国際法と人道の価値を世界に訴える使命を持つ都市である。
日本政府は、国際刑事裁判所加盟国としての責務を果たし、
国際法の側に立つ姿勢を明確に示すべきである。
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さとう しゅういち
サトウ シュウイチ/50歳/男