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横浜市日本語支援拠点施設「ひまわり」視察しました。 2026/7/10

2026/7/12


横浜市日本語支援拠点施設「ひまわり」視察 2026/7/10


 

7/10(金)学びの多様化地方議員連盟のメンバーで、横浜市の日本語支援拠点「ひまわり」を視察しました。


 

まず、月に一回行われている、卒級式に参加しました。また慣れない日本語で、小学校一年生から高校一年生までのお子さんが発表をしていました。


 

近年、地域における外国籍や外国にルーツを持つ子どもたちへの支援は、地方自治体にとって極めて重要な政策課題となっています。今回は、横浜市が誇る日本語支援の初期対応拠点である**「日本語支援拠点施設ひまわり」**を視察し、施設長(校長)や横浜市教育委員会の皆様から現場のリアルな現状と課題を伺いました。


 

1. 日本語支援拠点施設「ひまわり」とは?

「ひまわり」は、学校教育法第1条に定められたいわゆる「一条校」ではなく、日本語指導が必要な児童生徒が学校生活へスムーズに移行するための初期支援専門の拠点施設です。現在は「ひまわり」「鶴見ひまわり」「都筑ひまわり」の3拠点が展開されています。

来日から学校生活へつなぐ「各種支援の流れ」

外国籍や外国につながる子どもたちが来日・帰国した際、以下のようなステップで段階的な支援が行われています。

  1. 学校ガイダンス(初期対応)
    • ひまわりのいずれかの拠点にて、書類記入の支援、保険・健康面やアレルギーのチェック、学習状況の確認を行います。
    • 日常会話がある程度できる子は在籍校の日本語教室へ、会話が全くできない子が「ひまわり」のプレクラスへ通うことになります。
  2. ひまわりプレクラス(初期適応)
    • 通級期間は4週間(水・木・金の週3日)。月・火は籍を置く通常校に通います。
    • ここで教えるのはあくまで「初期の日本語」です。語彙(「机」「椅子」など)や挨拶、あいうえおの基礎が中心で、カタカナや「とめ・はね」といった細かな書き方までは行わず、まずは学校生活に馴染むための通過点に特化しています。
  3. 在籍校の日本語教室(定着支援)
    • 4週間のプレクラス修復後、小学校では週1回、中学校では週2回程度の日本語教室での指導に移行します。
    •  

2. 学校現場におけるサポート体制の現状

子どもたちが通う各学校でも、受け入れのための様々な体制整備が進められています。

  • 「国際教室」の設置と教員加配 日本語指導が必要な児童生徒が5人以上在籍する学校に設置されます。現在、横浜市内約500校の半分にあたる287校に設置されています。 児童生徒の人数に応じて、担当教員が最大4人まで加配され、取り出し指導や通常とは別の特別カリキュラムで日本語や教科、生活適応の指導を行います。
  • 外国語補助指導員(ネイティブ指導員)の配置 中国語やポルトガル語などに対応する会計年度任用職員を、週25時間勤務で配置。今年度は20校に配置されており、「第5期横浜市教育振興基本計画」では令和30年度(2048年度)に向けて30校への拡大を目指しています。
  • 母語支援ボランティアの活用 初期の学習内容を母語で教えたり、休み時間の通訳を行うボランティア、放課後や長期休業中の学習支援(中期支援)、さらには学校が直接依頼できる保護者向けの通訳ボランティアなど、多角的なサポート体制が敷かれています。
  •  

3. 現場が直面する「予算・待遇」と「移動」の壁

素晴らしい取り組みが行われている一方で、現場の持続可能性にはいくつかの深刻な課題も見えてきました。

① 予算削減と指導者の厳しい雇用環境

  • 施設長(校長)自身も「週29時間勤務の非常勤」であり、夏休み期間中は給与が出ないなど、予算を削りながらの運営を余儀なくされています。
  • プレクラス指導員(日本語講師との2人体制)は、キャリア形成のために地方から駆けつける人もいるほど熱意のある方に支えられていますが、その多くが会計年度任用職員であり、処遇の改善が求められます。

② ハードウェア・ICT環境の遅れ

  • 現場ではICTの活用に力を入れようとしていますが、施設内にWi-Fiが飛んでおらず、廃校になった学校からテレビを譲り受けて絵カードの代わりに使うなど、工夫と手探りで対応しているのが現状です。

③ 小学生の「送迎」問題とオンラインへの挑戦

  • 中学生であれば自力で拠点に通うことができますが、小学生は保護者等の送迎が必要不可欠です。そのため、**「通いたくても通えない子」**が存在することが大きな課題でした。
  • この課題に対し、横浜市では今年度からオンラインによるアプローチを開始しました(全国的にも早い取り組みです)。2週間、1日2時間、在籍校にいる子どもに対してリモートで指導を行うトライアルが始まっています。
  •  

4. 日本語支援事業の予算規模と人材育成

横浜市全体でこの事業に投じられている予算の主な内訳は以下の通りです。その多くが、現場を支える人件費(会計年度任用職員等の謝金や委託費)となっています。

項目予算額(概算)
日本語教師派遣約1億円
外国語補助指導員配置(20校)約6,400万円
国際教室担当(人事課関連)約350万円
ボランティア謝金約3,000万円
プレクラス3拠点運営(委託)約820万円
通訳FC(外国人3名)約2,000万円

また、教育委員会としては、ただ外部に頼るだけでなく**「教員の育成(日本語指導者養成講座)」**を初級・中級・上級(リーダー級)の3段階で実施。さらに、これまで各地域の国際交流ラウンジ任せだったボランティア研修についても、昨年から教育委員会が主導して大学講師を招くなど、指導の質を底上げする取り組みが始まっています。


 

💡 視察を終えて:これからの地域多文化共生に向けて

質疑応答のなかで、茨城県坂東市(人口の約1割が外国人)の事例を踏まえた「小規模自治体がまず取り組むべきことは?」という問いに対し、「学校現場の負担軽減を図るために拠点やボランティアの手を借りること、そして日本語ができなくても安心できる居場所を作ること」という極めて本質的な回答をいただきました。

横浜市において、外国籍住民のルーツは中国(約6割)、ネパール、フィリピンなどで全体の約8割を占めます。いつ、何人やってくるか予測がつかないなか、特に9月の転入ピーク時には現場の負担は極めて大きくなります。


 

異国の地にやってきた子どもたちが孤立せず、安心して日本の学校生活に馴染めるよう、大田区でも今日の学びを活かしていきたいと思います。


 

今日は貴重な機会を頂き、学びの多様化地方議員連盟の神園まちこ渋谷区議会議員には感謝いたします。

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